海外にいると、新しい発見があったり、文化の違いに驚いたりしますよね。旅行で見える部分もあれば、住んでみて初めて感じることもあるかと思います。駐在するまでに韓国に旅行で6回訪れたことがありますが、今回紹介するほとんどの驚きは暮らしてから気づいたものです。
暮らしていると神経質になって細かなことに目がいってしまう(笑)
韓国で暮らす上で、ソウル市内を歩いたり車に乗ることがあるのですが、お隣の国とはいえ、日本とは感覚が違います。今回は地上交通に絞った驚きをご紹介します。それでは、みてまいりましょう。
以下、3つは市内を歩いていると高確率で体験します。私の住む近所だけかもしれませんが(笑)
歩道を走るバイク
街路樹があり、レンガも敷かれ、いかにも歩道だとわかるのに当たり前のようにバイクが侵入してきます。特に配達便のバイクが多いです。急いでいるのか赤信号を避けるために侵入してきますね。初めて見かけた時は驚きました。たまたまなのかと思いきや、市内を歩くときは毎回見かけます。横断歩道を一緒に渡るバイクも…。とても危ないんです。
取り締まりの環境が整って、運転手の意識が早く変わることを祈るばかり。
配達バイクに関しては、赤信号でも直進するなど危ない運転をされる方もいたので、みなさん歩く際は本当にお気をつけください。
歩行者いてもお構いなし
これは車もバイクも同じで、日本のような”歩行者が信号のない横断歩道に立っていたら譲る”といった意識は全くありません。誰も取り締まらないからなのか、パリパリ文化がそうさせているのか…と思っていたら、聞くところによると、韓国では「車優先」なのだそう。歩行者が安全確保した上で渡るしかないので驚きました。事故数や死者数も日本よりはるかに多いのは納得するくらいの状況下です。
”パリパリ文化”とは韓国人のせっかちで気が短いという国民性を表す言葉
しかし、2022年1月に改正道路交通法が交付され、7月12日から施行されるとのことなんです。
マンション団地内のような道路以外の場所でも、歩行者がいれば徐行したり、一時停止したりするなど歩行者の保護が義務づけられる。違反すれば罰金を科される。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220110001300882
歩行者に優しい社会が韓国でも実現するかもしれません。これもパリパリ精神で進めてほしいです。
2023年11月追記→最近では横断歩道だと譲ってくれる車が散見されるようになりました。特にバスの運転手は優しくなった印象です。
クラクションが鳴り響く頻度が高い
市内を歩けば、やたらクラクションの音が鳴り響いています。これは運転していてもよく聞きます。
鳴らすといっても、日本のように「プッ」と上品な鳴らし方ではないです。韓国の場合は「プーーーーーーーーー」「プープープープープー」と長いクラクションか連続で高圧的なもの。当初はここは東南アジアか?と思うほど。意外でしたね。
そもそも日本では、お礼の際に少し鳴らす程度で、本気のクラクションは緊急事態にしか鳴らさない感覚だと思います。韓国では毎日が本気のようです。
以下、5つは実際に運転したり、助手席に乗ると体感できます。
赤信号での右折は可能
そもそも韓国の道路は「右側通行」です。 日本と逆の交通ルールですね。
横断歩道に歩行者がおらず、安全が確認できる場合には右折することができます。このルールは他国でも適応されていますが、いざ自分がやるとなると慣れるまで勇気がいります。知らずに運転していると後ろから前述のクラクションを鳴らされるのでご注意ください。
車間距離が十分にないのに車線変更する
”マリオカート状態だよ”と夫から聞かされていましたが、いざ高速道路に乗るとまさに!という感じでした。
日本では、どうしてもここで車線変更しないといけないという状況以外は無理に車線変更をしないかと思います。しかし韓国では、この先分岐点や出口あったっけ?と思うところでも、車間距離がないまま謎に食い込んできます。
たまにウィンカーを出さない方もいるのでそれはもう驚きの連続です。
高速道路でなくても、われ先の運転文化が散見されて慣れるまでは衝撃を受けます。ソウル市内や高速道路ではなるべく運転したくないなと思いました。運転するならば、せめて助手席に冷静な人を乗せておきたいくらいです。
日本の譲り合いの精神は素晴らしいなと実感できる
サンキューハザードをする人は稀
道を譲ってもらったとき、お礼を込めてサンキューハザードをする日本人は多いのではないでしょうか。私もそのうちの1人です。しかし、韓国ではほとんどのドライバーがサンキューハザードをしません。われ先の意識なのか、パリパリ意識なのか、そのようなコミュニケーションが浸透していないのか、真相はわかりませんがあまり見かけません。
そんな中、サンキューハザードをやってくれるドライバーを見かけると、なんだか嬉しくなります。
初心運転者標識がない
日本には黄色と緑のデザインで国が定めた初心者マークがありますが、韓国は日本と違ってありません。
その代わりに「초보」のシールや手書きで書かれた紙をリアガラスに貼っています。初めて見た時は斬新で驚くと共に、初心者マークは日本特有のものだと知って新しい発見でした。
高速道路にバス専用レーンがある
日本には市内に指定時間を設けたバスレーンなどありますが、高速道路にはありません。しかし韓国には高速道路にもあるんです。定時性を確保させバスサービスを改善することが目的の一つだそうで、渋滞に巻き込まれないのは嬉しいですよね。
ちなみに一般車が走った場合は罰金が科されるそうです。監視カメラ社会の韓国なので、走る一般車はなかなかいません(稀に見かけることも笑)。一度だけ、緊急を要する救急車が走るのを見たことがあります。渋滞を避けて目的地にいち早く向かうことにも繋がっていたので、いいなと思いました。
以下、2つは駐車場でよく確認できます
車体についている青スポンジがダサい
初めて見かけた時は、「なにこれ、もしかして納品したばかり?」と思う程度でしたが、周りを見渡すと付けている車が多いので驚きました。
というのも”ドアガード”という名で市販されているそうなのです。韓国の駐車場はかなり狭いので、その名の通り、ドアを開けた際に自分の車や相手の車を傷つけないためのものです。
韓国ではキチキチに駐車しますので…
高級車にも付けられていることが多いので、見栄えが悪くてもったいないなと傍から見ています。
車で携帯電話番号を公開?!
多くの車はフロントガラスから見える位置に、携帯番号や名刺などが置かれているんです。実はこれも駐車場事情が関係しています。
韓国は駐車場スペースが少ないので、路駐している車が多いです。時には他人の迷惑になったりします。その時のために、携帯番号を見えるようにして連絡がつくようにしているのです。警察経由で連絡が来るよりは良いという考えなのでしょう。
ただ、個人情報ダダ漏れで悪用されないのか心配ですよね…。
気になる方は、韓国に来た際、怪しまれない程度にフロントガラスを覗いてみてください。
さいごに
ここまで読んでくださった方はお気づきかもしれませんが、6-7割方マイナスなことばかりですね…。
暮らし始めは少なからず警戒心や緊張感があるので自分の中の危ないセンサーが敏感だったのだと思います。こちらは住み始めてから2ヶ月ほどで感じたものです。決して韓国が嫌いなわけではありませんのでお含みおきください(笑)。
今後は良いところも発見できるように心に余裕を持ちながら過ごしていきます。ある程度、気づきが増えたらまたまとめさせていただきますね。
地上交通に限らず、自国との違いを感じることは、日本の良さを改めて実感できたり、日本の足りないものに気づけたりと視野が広がって勉強になります。
これから韓国に来る方や住まれる方の参考になれば幸いです。そして実際に共感していただけたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました